★カオスについて
ネット上および文献で、いろいろとあたってみたけれど(まだあたらねばならない基本文献は残っているけれど)、カオスの定義として一番分かりやすく、かつ、その本質をついたものとしては、ジャパニーズアトラクタ(またはウエダアトラクタ)の発見者である上田 睆亮(うえだ よしすけ)氏によるものである。曰く、「私が主張しているカオス現象というのは、いわゆる周期解が無限個寄り集まった、解の集合がカオス現象を表現しているんだと言うことです。」(『複雑系を超えて』p.187)。
じゃむは、文系なので、数式的なことはさっぱりではあるけれど、いろんなところで書かれているカオスの特徴(定義?)の一つ、初期値敏感性などは、要するに短期予測は可能でも長期予測が不可能と言ってるだけにすぎないように思う。つまり、カオスの本質を描写したものではない。あまりに表層的な描写にすぎず、また、上田氏の定義から必然的に導き出せる特徴にすぎない。
また、カオスにおいては、アトラクタが存在するというのは、重要なポイントではあるけれど、それも上田氏の定義に含まれる。周期解が存在するには、閉構造を生み出すアトラクタが存在していなければならないのだから。
カオスにとって重要なのは結局、ある特定の空間内に軌道が閉じられているという点だ。一見、出鱈目な運動のように見えて、それらの運動を3次元か4次元状態空間にプロットすれば、それが描き出す軌道は、閉じている。閉じているが故に、周期性を持つ。
問題は、ロト6にカオスが存在するか、という点だろう。
ロト6にカオスが存在するか、という問いを変形すると、ロト6の出目は、過去からの影響を受けているのか、という問いになる。
個人的な意見を言わせてもらえれば、不器用ながらにも、ロト6の出目のカオス解析をしている経験上から、上記の問いには、Yesであり、Noであると答えたい。ロト6の出目においては、現在、カオス形成中である(または、不完全で断続的な組織化段階である)。
ロト6の始まった時点では、出目には自由度が大であったと想像するが、抽選を重ねるにつれて、状態空間(場と言い換えてもよいが)に蓄積されていった軌道からの影響を受け始め、時折ではあるが、過去の状態空間上の軌道を反復してきているのだと思う。
試行回数の多寡がカオス発生? の要因であるならば、ロト6よりもミニロトの方が、そしてミニロトよりもナンバーズの方が、試行回数が多いわけであり、よりカオス解析上当てやすいはずである。
また、われわれロトラーの意識による関与も見逃せない。ロトの抽選結果は、大学の実験室での実験よりも、より多くの意識が関与しており、その関与の度合いにおいて、状態空間における軌道が反復強化・固定化されてきていると考える(まだ十分とは言えないにしても)。
ただ、個人的には、カオス解析からロト出目すべてが導き出せるとは考えていない。現在、試行回数が少なく、カオスの軌道が十分とは言えないけれど、十分な試行回数を経たのちでも、おそらくカオス解析だけではロトの出目は予測できないだろう。なんとなくだけど、そう思う。いろんな系列からのカオス解析を総合しても、すべての出目は予測できないんじゃないかな、と。おそらく、多くの意識が関与することによるランダム性(みんな思い思いに数字を選択するか、クイックピックに任せるかしているわけで、それを俯瞰的視点から眺めれば、各数字に対してほとんど平等に意識が関与していることになるだろうから)からの影響があるだろうから。
個人的には、シェルドレイクの唱える形成的因果作用説(俗に、形態形成場仮説などとも呼ばれる)が、ロト6の予想において、サジェスチョンを与えてくれると考えている。形態形成場とは、一言で言えば、過去から現在への影響がある、しかも、それは生物・無生物を問わず、形態だけに限らず、行動をも含むものである(人間の意識をも含む)。カオス解析は、その形態形成場を断片的にではあるが、描写・記述するものである、と個人的には考えている。
★カオス解析について
カオス解析の手法(時系列データの解析手法)は、複数あるようだけれど、個人的には、ターケンスの埋め込み定理を利用しています。時系列でのデータ数が少ないので、遅れ時間1の3次元状態ベクトルで、解析。
★カオスおよびカオス解析についての参考文献
- 株式会社CCIカオス複雑系事業部 アトラクタ構成(アトラクタとターケンスの埋め込み定理についての簡潔な解説)
- カオス(運動)とは(カオスと自己相似性などについての簡単な解説)
- カオス・フラクタルを用いた 株価の分析・予測
上記リンクは、不定期に追加していく予定です。
また、この文章自体も、不定期に見直して、書き換えていくつもりです。
5 件のコメント:
じゃむさん、おひさしぶりです。(^(エ)^)ノ
カオスのこと、ブログで書いてるけど
やっぱり、わかんないw
しくみは簡単だけど、解析方法が!
ちょっと参考にさせてもらいますねぇ。
(前から参考にしてますけどね!)
たんたん♪さん、おつかれ~
久しぶりだね。元気なのかな。
こちらは、毎日Excelでのプログラミングでへろへろです(笑)
前に、カオス解析用のExcel VBAをメール添付して送信したと思うのだけれど、解析は、2段階。まず、遅れ時間xの時系列を作成しないといけない。VBAだと、Do loopを使うのが一番簡単かな。次に、推定したい回に近い過去の軌道を判定する。これは、for nextと、if文でできるよね。
じゃむが現状アップしているカオス解析は、やや簡略化したものなので、あんまりよくはないんだけれど。いずれ、きちんとしたものにバージョンアップさせる予定。
簡略化・・・なんだ。
もし、きちんとしたものだったら、
どういう結果になるのでしょうね。
とってもワクワクo(^▽^)o
たとえば、近接度の判定をして、今回の軌道(まあ点だね)に近い過去の軌道を抜き出してくるとする。
今回が、(01,03,X)という点だとして(Xが推定したい回)、近接の過去の軌道を、(02,05,06)とする。
“平行度”から言えば、まずまず平行。だから、X≒06と推定できる。
が、厳密に考えると、01→02で、03→05だから、幅1~2。したがって、06マイナス1~2というのが今回という風に考えるべきじゃないか、と。
現状は、X≒06というふうに判定して、それを抜き出してきて、カオス遍歴グラフにしている。上記の補正をかければ、また少し違った様相になると思う。
そんなに難しくないので、近いうちに、補正バージョンも試作してみるつもり。
ただ、厳密さを追求することが=正しいとは限らないけどね。
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