シミュレーションとは?
シミュレーションとは、対象とするシステムの要素やその関係性を抽出したモデルを操作することによって、システムの動作などを調べるために行われるものである。多くの場合それはコンピュータ・シミュレーションという形で行われる。(『複雑系入門』NTT出版)
カオスの衝撃から始まった複雑系が、従来、デタラメな現象であると無視・放棄してきた対象に対して、もしかしたらそのデタラメさは単純なものから生起しているかもしれないと考えるのはナチュラル。そしてテクノロジーの進歩としてのコンピュータにより、従来は視覚化できなかったものが視覚化できるようになってきたことにより、複雑系にとってコンピュータ・シミュレーションは、なくてはならないツールとなる。
カオスだって、コンピュータによる視覚化がなければ、あれほどのインパクトを持ち得ず、ここまで広範な影響力を与えなかっただろう。すでにカオスは、19世紀末くらいにポアンカレによって言及されていたし、また、カオスを視覚化する際に常套手段として使われる状態空間も、ポアンカレによって発明された数学的ツールであったのだから。
ロトに即して言えば、シミュレーションをするのは、限りある生のあいだに手に入れることのできない数万回(希望すればもっと多くの回数)の抽選結果(あくまでも模擬ではあるが)を手にすることができるからである。たかが1,000回の抽選といえども、実際に週一でそれがおこなわれるとするならば、約20年の月日が必要となる。
シミュレーションにおいて大切なのは、複雑な現象として生起する対象のモデリングである。なるべく要素を少なくすること。だが、ロトの場合には、モデルは至極単純でよいだろう。つまり、ランダムであればよい。
コンピュータで、乱数(ランダム)を発生させるのは、難しいそうだ。規則にしたがって動いているものから、デタラメを作り出すことは無理だから。というわけで、疑似乱数というものが出てくる。
Excelの疑似乱数発生は、randが使われるけれど、このrandは、あんまり性能のよくない疑似乱数らしいし、ロトのシミュレーションをするのにこのrandは、一般的によく使われているので、芸がないと思うので、比較的評判のよい疑似乱数 Mersenne Twisterを採用することとする。
とりあえず、10万回のロト6模擬抽選をExcel上でおこない、その10万回の模擬抽選結果から、その挙動を分析していきたいと思う。分析の方向性としては、形態の反復の挙動、同時出現数の観察、連続未出現後の挙動などを予定している。もしかしたら、カオス解析もやってみるかもしれないけれど、それに関しては個人的にはあまり期待はしていない。
という感じです。
参考文献
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